2018年8月、肝臓に持病のあるフクちゃんが手術することになりました。
正式譲渡時の入院以来、フクちゃんは肝臓のお薬を飲み続けていますが、肝臓の病気以外にも色々ありました。
(アゴ載せフクちゃん)
これまでの症例
このシリーズ「フクちゃん闘病記録」では、過去に起きたフクちゃんの色々を少しずつ記事にしていこうと思っていたのですが、今回、手術することになったので当記事でまとめてしまおうと思います。
異食症(ウールサッキング)
肝臓の調子が悪いせいでストレスが溜まっているのでしょうか。
フクちゃんはよく布を食べてしまいます。
あまり厚手のものは食べたりしないのですが、同居人の服は恰好の餌食となっており、大きな穴をあけてしまいます。
何故か、私の服は全く被害が無いのですが...。
布以外だと、
- イヤホンのケーブル。食べてはいないと思うのですが、噛みちぎられてしまいました。私のイヤホン2つ壊されました。
- メガネのツル。ゴム製。同居人の新品のメガネのツルが噛みちぎられました。
- 段ボール箱。いつも激しくむしっています。
- ネックウォーマーに付いていた留め具。
最後の留め具ですが、プラスチック製のそこそこ大きなパーツが見当たらなく、病院に連れて行ってエコー検査をしたところ胃の中にそれらしきものが映ったので、オキシドールを飲ませて吐かせる(!)という荒療治となりました。
無事、吐き出してくれたのですが、この時のダメージでしばらくの間、食欲不振になってしまいました。
(フクちゃんに襲われたAmazonの段ボール)
カリカリ廃盤のため変更 → 体調崩して入院
猫の餌(カリカリ)が廃盤にの記事で書きましたが、軽い尿石症になってしまい、常食していた肝臓ケアの療法食が廃盤になるということでカリカリを1か月ほど変更しました。
この時体調を崩して1週間の入院となってしまいました。
今は別のメーカーの肝臓ケア用療法食を食べているのですが、食欲不振が続いています。
ご飯の時間になると待ってましたとばかり、とても喜んでやって来るのですが、いざ食べ始めると少し食べただけで残すようになってしまいました。
まだ食べたそうにお皿をじっと見つめているのですが、お腹に入らない様子です。
猫回虫
ウールサッキングの事件後、同居人がフクちゃんのうんちを割ってチェックするようになりました。
ある日、「なんだろ、これ?」と私を呼ぶので見てみると、細い半透明な糸状のものが出てきました。
小さなビニール袋に入れてよく観察してみると、管状になっているのがわかったので寄生虫だと思いました。
病院に持って行って、顕微鏡で調べてもらった結果、猫回虫とのことでした。内部に卵が見えたとのこと。
レボリューションという薬を背中に打ってもらいました。念のためマロも連れて行って同様の処置をしてもらいました。
ずっと室内飼いなので、どこからやってきたのか疑問です。
元野良ですが、うちに来てもう1年たってますし。
可能性があるとすれば、当時、花屋さんで見つけて購入した猫草をフクちゃんはよくむしっていたので、それに付いていたのかもしれません。
便秘
だいたい1日に1回、長くても2日に1回だったうんちが、3日出ないことがあり、病院に連れて行って摘便してもらいました。
同時期にマロも便秘になってしまったのですが、フクちゃんが体調を崩していて、追いかけっこをあまりしなくなっていたせいでしょうか。
その後、マロは元に戻りましたが、フクちゃんは便秘がちになってしまいました。
2度目の摘便で、先生が異変に気付きました。
大腸のとある場所(上行結腸~下行結腸に変わる部分)で、うんちが止まってしまっているようだとのことでした。
通常、狭窄などが考えにくい部位とのことで、造影検査をすることになりました。
人間のバリウム検査と同様です。
検査の結果、同じ場所でやっぱり一度止まってしまうようです。そこを通過してしまえば通常の速度で流れていくとのこと。
大腸に異常があるようです。
でも、先生の見立てでは、腫瘍では無いだろうとのことです。
食欲不振
気に入って食べていたご飯も変わり、便秘、肝臓の不調ということが重なっているせいだと思うのですが、大食漢のはずのフクちゃんがまったくご飯を食べれなくなりました。
猫は絶食状態になると体の脂肪を分解してエネルギーにするのですが、これは肝臓で処理されます。
肥満した猫の場合、肝臓が処理しきれなくて肝リピドーシス(脂肪肝)になったりします。
フクちゃんは太ってはいませんが、肝臓が良くないため、前回の入院時は脂肪肝になりました。
なので、絶食状態というのは非常に危険な状態です。
前回の入院時と同様、ステロイド剤投与でおそらく炎症が抑えられ調子が戻りました。
それまでの食欲不振がウソのようによく食べます。
ですが、1、2週間でまた食欲不振になってしまいます。
ステロイド剤は非常によく効きますが、これは副腎ホルモンと言って、猫も人間も本来体内で生成しているものです。
投与しすぎると、本来体内で生成されるホルモンが生成されなくなってしまいます。
それによって、体内の絶対量が不足するようになってしまい、結局ステロイド剤自体も効かなくなってしまうとのことです。
こうして試験開腹をすることになりました
現状のフクちゃんの問題点は、
- 肝臓の不調
- 腸の異常による便秘
- 食欲不振
ということになります。
腸の異常は、CTやMRIによる精密検査をするという手もありますが、そこで異常が見つかったとしたら結局手術をすることになります。
先生と相談して、試験開腹をすることに決めました。
腸の状態を見てもらい、場合によってはその場で問題の箇所の切除、再吻合を行います。
また、肝臓の組織生検も行います。
造影検査の際、大腸の方は明らかに異常があったのですが、胃から十二指腸への流れもあまり良くなかったとのことで、胃の幽門部(出口)もチェックするそうです。これも場合によっては再形成する可能性があるとのことでした。
状況にもよるのでしょうが、4~5時間の手術となるそうです。
犬や猫の手術で心配なのは麻酔です。
4~5時間も仮死状態に置かれた後、ちゃんと意識を取り戻すのかどうか。
フクちゃんは避妊手術で全身麻酔を経験しているはずですが...
ちゃんと戻ってきてね、フクちゃん。